Leaner

相見積取得率26%→81%に 見積業務の改善で経営に貢献する資材調達を目指す 


社名

株式会社宮川製作所

従業員数

170名

事業内容

受託事業の電話機・キャッシュディスペンサ電話機・各種保守関係機器、自主事業の顔認証端末 Knoctoi(ノクトア)シリーズ・RFIDプロダクツ・産業用LTEルーター efPORT-TM・交流電圧/電流センサ、その他ソフトウェア開発

課題

・見積業務が設計者の経験や判断に依存していた
・見積依頼や比較作業がアナログで非効率だった
・コスト偏重な部品選定になっていた

導入事例 資料ダウンロード

株式会社宮川製作所様は、電話機に使われるマイクやコイルの生産からはじまり、以来、一貫して"つなぐ技術で"未来の社会をかたちにする通信機器製造80年以上の実績とともに常に挑戦を続けている企業です。
この度、株式会社宮川製作所様が導入した「リーナー見積」について、これまでの課題や導入後の効果について詳しくお話を伺いました。

■お話を伺った方
プロダクト開発本部 プロダクト技術グループ
グループマネージャー(資材調達・生産管理担当)平林 様

プロダクト開発本部 プロダクト技術グループ
マネージャー(資材調達担当)西澤 様


ー最初にご所属の組織、日々の業務について教えてください。

平林様:我々の組織は、私が統括で資材調達が3名、生産管理が2名の組織です。
資材調達業務としては、規程類や契約書の整備、取引先選定や注文書発行の承認、取引先格付け、ソフトウェア要員調達などを行っています。生産管理業務においては、営業との窓口として主に需給調整を担当し、製品の生産スケジュールの調整、納期の決定などを行っています。

西澤様:私は資材調達を担当しており、当社製品の製造に必要な部品の取引先や価格条件を決定し、交渉を行っています。その後、発注手続き、納期の調整まで、一連の資材調達業務を行っています。

「リーナー見積」導入の背景と抱えていた課題

ー「リーナー見積」導入の背景について、導入の目的を教えていただけますか?

平林様:付加価値の高い業務へのシフトと資材調達統制の強化が目的です。資材調達は、今サステナブル調達やBCPへの対応など業務範囲が広がっています。その中で、弊社は業務担当が3名という限られた人員の中で最大の成果を出さなければならず、業務効率化を進める必要がありました。

ー「リーナー見積」導入前に抱えていた資材調達業務の課題を詳しく教えてください。

西澤様:これまで、資材調達は発注業務にとどまり、設計者主体で部品選定が進められる状況が続いていました。
資材調達は発注と納入トレースがメイン業務となってしまい、取引先開拓や購入ルート検討、開発購買には手が回らず、後回しになっていました。
特に開発購買では技術部門が取引先を選定しており、声がかかった商社から購入し、価格や商品精査をせずに発注しているケースもありました。

平林様:生産管理と連携し、リードタイムを短く、できるだけ少ないMOQの部品選定をして発注することで在庫削減を図る必要もありました。

ー従来の業務フローと課題について具体的に教えていただけますか?

西澤様:業務フローは新規部品の採用を検討する際に、設計者が直接対応し、取引先を決定します。決定した部品が設計に組み込まれると、資材調達部門にその情報が渡され、発注処理や納期交渉を行う流れでした。
これは、資材調達担当が決定プロセスに関与できない業務フローとなっており、他チームとの調整不足により、類似部品が非効率的に採用されるケースも少なくありませんでした。最小発注量(MOQ)が大きすぎる部品や、製品ライフサイクルに合わない部品が選定され、在庫が増加するなどという問題がありました。

また部品選定は、設計者やその先輩が以前使った部品を基に行われており、取引先や部品に関する知識やデータが、設計者個人の経験や判断に依存していました。

平林様:余裕があれば部品選定において、他の選択肢を調査し提案することも実施されていましたが、基本的には個人の好みや慣れが決定に影響し、類似部品が存在しても最適な選定がされないことがありました。このようなプロセスの改善が必要でした。

西澤様:技術部門が行う部品選定は楽しい作業で、まるで買い物をしている感覚です。好きなメーカーや商社と話をするのは魅力的ですが、それが会社全体にとって最善の選び方かというと疑問でした。そして、当時の部品選定はコストに重点を置きすぎる傾向があり、目標金額に合わせるために安価な部品を選ぶことが多々ありました。
とはいえ、部品選定の基準や考え方は設計者によって異なります。在庫を気にする設計者もいれば、コストだけを重視する設計者もいて、統一された方針がありませんでした。

平林様:このような状況で調達を行っていた結果、多種多様な部品を少量ずつ在庫として抱える状況になっていました。在庫の管理自体は行われていましたが、入庫したものをそのまま管理しているだけで、どれくらいの在庫があるのか正確なデータが不足している状況でした。

西澤様:別の業務フローの課題として、見積もり取得はすべてメールで行われており、非常に手間がかかるものでした。見積もりを依頼する際、アイテムごとに回答された金額を1件1件Excelにコピーし、比較表を作成、選定するまで交渉しながらExcelを更新する作業が煩雑でした。
その結果、複数社の見積取得、比較が難しくなり、時間もないため1社からしか見積もりを取らないケースが発生し、開発部門から提示された部品をそのまま採用せざるを得ない状況になっていました。

「リーナー見積」を導入した理由と決め手

ー「リーナー見積」を選んだ理由、決め手を教えてください。

平林様:人員を増やさずに業務効率化をするためには、リーナーの利用が効果的と判断したためです。
また弊社では異動が少なく、技術の継承はありますが、調達業務のスキルはその人の頭の中にしかなく、継承されません。リーナーを活用して業務情報をオープンにし、スキルを可視化するためにも良い機会だと捉え、最初はまず1年間活用してみよう。ということで導入を決めました。

「リーナー見積」導入後の変化と効果

ー「リーナー見積」を活用することで生まれた効果について教えてください。

平林様:業務効率化の効果としては、見積依頼書の作成にかかる作業工数を最大70%削減できました。そして、相見積取得率はリーナー導入直後26%だったのに対して、半年後には81%に増加しており、大きなコストインパクトが出ています。
リーナーを活用することで、これまでの経験比では取引先を探していた時よりも候補が増えていることに加え、1社見積でも複数社見積でも見積依頼の工数が変わらないため、簡単に相見積が取れること、そして比較表作成の自動化により業務が効率化され、このような効果に繋がったのだと思います。

今は、これまで取り組めていなかった開発購買機能の強化、新規の取引先開拓、与信管理、継続的経営状態確認、企画台数に合わせたMOQ設定などに時間を割けるようになりました。そして、ハードの部品だけではなく、ソフトウェア要員を募集することにも活用でき非常に助かっています。

西澤様:定性的な効果として、取引先との距離が縮まったと実感しています。特に、相見積もりの取得回数が増え、これまであまり交流のなかった取引先や、当社が選定していないEMS案件の取引先などとも関係を深める機会が増えました。意外と好条件の回答が得られることもあり、これまで見落としていた可能性を発掘できる効果も感じています。
チャット機能を活用したコミュニケーションにより、よりスムーズにやり取りができ、関係性の強化に繋がっていると感じています。

社内コミュニケーションにおいても、設計と資材調達の間で価格や品質についてリーナーのチャットを活用し、議論ができるようになりました。うまくいくと次もきちんと2社、3社に見積依頼を出してくれるようになり、自発的に業務が改善されているように感じます。

ー取引先様からの反応はいかがですか?

平林様:最初はやはり、使えるか、対応できるのかを心配されていました。しかし、導入当時よく耳にしたのは「とても回答が楽になった」です。コミュニケーションチャットが便利だっていうのをよく聞きます。

チャット機能で簡潔に質問できるようになり「問い合わせのやり取りや見積回答も残せる」「未対応の項目が一目で分かるので便利」などの声をもらっています。
見積の回答も回答期限の直前で提出があるなど、取りこぼしも削減されており、最終的には高確率で回答が返ってきています。

ー最後に、今後の資材調達部門の取り組みについて教えてください。

平林様:資材調達はコスト削減だけでなく、品質や納期、MOQ(最小発注数量)といった要素を考慮しながら、経営全体に貢献する重要な役割を果たします。
資材調達の重要性を、調達メンバーだけでなく技術者にも理解してもらいたいと考えています。
これまで不透明だった部品選定のプロセスや選定経緯を明確にし、業務を効率化することでこれまで手が回らなかった品質や納期やMOQなども考えた部品選定で即効性は低いが不良品や在庫を減らし経営全体に効果を広げる取り組みをしていきたいです。

西澤様:資材調達の役割は、適切なものを適切な量・品質・タイミングで確保することです。しかし、これまでコスト偏重の選定が課題となっていました。「リーナー見積」の導入をきっかけに、適切なMOQや品質を含めた全体最適の視点で資材調達を進める体制が整いつつあります。これを一過性の改善に終わらせず、継続的にプロセスを見直し、より良い資材調達を実現していきたいと考えています。



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