Leaner
home

TOP

/

お役立ちコラム

/

相見積もりとは?5つのメリットや注意点、効率的に行うための手順も解説 

更新日:2025年10月13日

相見積もりとは?5つのメリットや注意点、効率的に行うための手順も解説 

調達業務では、見積依頼を複数社に出す“相見積もり”が有効です。相見積もりとは、同じ条件で複数業者から見積書を取得し、その結果を比較検討する方法です。

適正価格を把握できるだけでなく、品質や対応力も総合的に判断できるため、業者選定を効率化できます。

この記事では、相見積もりの5つのメリットや効率的な実施手順、依頼時の注意点について詳しく解説します。

相見積もりとは?

相見積もりは“見積比較”とも呼ばれ、複数の業者から同条件で見積書を取得し、価格・品質・納期を比較検討(見積比較)する方法です。
「合見積もり」「あいみつ」といった表現で呼ばれることもありますが、その意味に違いはありません。

相見積もりでは複数の業者やサプライヤーに対し、同じ条件の商品やサービスについて見積もりを求め、その結果を比較分析します。

とくに大きな金額の発注案件や、専門的な知識を要する商品・サービスの購入時には、単一企業からの見積もりだけでは妥当な価格水準を見極めることが困難です。そこで相見積もりを行うことで、市場における適正価格がわかり、客観的な視点で業者選択ができるようになるのです。

相見積もりを行う5つのメリット

この記事では『相見積もり メリット』を整理します。手間がかかる・取引先との関係が悪化する可能性など、相見積もり デメリットも存在するため、両方を理解したうえで取り組むことが大切です。

  • コスト削減効果

  • 最適なサービス・取引先の選定

  • サービス内容の比較評価

  • 不適切な取引の防止とガバナンス強化

  • 価格交渉力の向上と条件改善

順番に見ていきましょう。

メリット1:コスト削減効果

もっとも大きな効果として、市場の適正価格を把握できることがあげられます。1社だけの見積もりでは、その価格が相場に対して適正なのか判断することは困難ですが、複数の業者から同じ条件で見積もりを取ることで、商品やサービスの平均的な価格帯が明確になります。

さらに業者間での価格競争が生まれるため、より安価での調達が期待できるのです。特に新しい商材やサービスを導入する際は、1社だけでは価格の妥当性を判断する材料がありません。しかし相見積もりを実施すれば、複数社の価格を比較できるため、もっともコストパフォーマンスに優れた選択をできるでしょう。

このようにデータに基づいた価格判断により、大幅なコスト削減を達成できるでしょう。

メリット2:最適なサービス・取引先の選定

相見積もりは単なる価格比較にとどまらず、自社に適した業者選択もできるようになります。

見積もりのやり取りを通じて各業者の、

  • レスポンスの早さ

  • 提案内容の質

  • 対応力

などを確認できるためです。

たとえば質問に対する回答の丁寧さや、自社の要望を汲み取った提案など、数値では表せない要素も判断材料となります。また自社内で発注条件を整理・決定する過程で、利用目的や期限、仕様などの要件が明確化される点もメリットだといえます。

要件が曖昧なまま業者選定を行うと、後から「思っていたサービスと違う」という問題が生じがちです。しかし相見積もりを行うと、自社のニーズに合致した業者とサービスを選べるようになるのです。

メリット3:サービス内容の比較評価

価格だけでなく、品質や付加価値を比較できる点も相見積もりのメリットです。同じ商品でも業者によって、アフターサービスの充実度や保証内容、導入後のサポート体制などが異なります。相見積もりを通じてこれらの違いを把握し、価格と品質のバランスを総合的に判断できるのです。

また、見積もりのやり取りでは業者の専門知識の深さも確認できるでしょう。多角的に取引先を評価することで、価格の安さだけでは見えない価値を見極められます。

メリット4:不適切な取引の防止とガバナンス強化

相見積もりは、企業の透明性と公正性を確保する仕組みともいえます。購買担当者が、特定の業者と不公正な取引を行うことを防げるためです。たとえば複数の取引先を比較検討した結果や、選定理由を記録させることで、取引の妥当性を証明できます。

現代の企業経営では、コーポレートガバナンス(企業統治)の強化が求められています。相見積もりのプロセスを社内で定着させれば、個人的な意思による業者選定をなくし、客観的で合理的な判断基準に基づいた調達が実現できるのです。さらに、悪徳業者との取引リスクも大幅に低減できます。

複数社の提案を比較することで、異常に安い価格や怪しい条件を提示する業者を見分けられるためです。

メリット5:価格交渉力の向上と条件改善

他社の見積もりを交渉材料として活用すると、より有利な条件を引き出せるでしょう。長年同じ業者と取引している場合、価格が市場相場から乖離している場合があります。相見積もりの結果を示すことで、現在の取引先に対してもコスト見直しの根拠を提示できるのです。

交渉では、単に「他社のほうが安い」と伝えるだけでなく、具体的な価格差や条件の違いを示すことが大切です。これにより業者も競争環境を意識し、より踏み込んだ条件を提示してくれる可能性が高まります。また、価格だけでなく納期の短縮や支払条件の改善なども交渉材料として使えるでしょう。

ただし過度な要求は控えましょう。長期的な信頼関係の構築が、持続可能な調達活動につながるためです。

相見積もりを依頼する際の5つの注意点やマナー

相見積もりには基本的なマナーがあります。これを守らないと、取引先からの信頼を失う可能性があります。ここでは『相見積もり マナー』として、依頼時に注意すべき5つのポイントを解説します。

  • 同一条件で依頼する

  • 過度な価格交渉は避ける

  • 見積書の提出期限を設定する

  • 予算・要望・仕様を伝える

順番に見ていきましょう。

注意点1:相見積もりであることを伝える

相見積もりを依頼するときは、最初に「他社にも見積もりを依頼している」旨を伝えましょう。業者側が受注確定と勘違いして、準備を進めてしまう可能性があるためです。とくに長年取引のある業者は、見積もり依頼の時点で自社に決定したと勘違いして、受注準備まで進めてしまうケースも。

しかし事前通知を行えば、不要な発注トラブルを防ぎ、良好な関係性を維持できるのです。「本件は相見積もりとなります」といった明確な表現を、最初のコミュニケーションで伝えることが重要です。単なるマナーではなく、互いの時間とコストを無駄にしないための必須事項といえます。

注意点2:同一条件で依頼する

公平な比較を実現するため、すべての業者に対して完全に同じ条件で見積もりを依頼しましょう。条件が異なると価格も内容も変わり、比較できない見積もりになってしまいます。もし依頼中に条件や数量の変更が生じた場合は、相見積もりの依頼をしたすべての取引先に変更内容を伝えましょう。

一社だけに異なる情報を提供することは、公正性を損なう行為となります。また、どの業者にも理解しやすいよう、製品の型番や色、仕様などを明記し、質問の余地を最小限に抑えることでスムーズに見積りが進行するでしょう。

注意点3:過度な価格交渉は避ける

価格交渉において、他社の見積もり金額を開示することは避けましょう。「〇〇社の見積もりは××円ですが、いくらで見積もりをいただけますか」といった交渉は、信頼を損なう可能性があります。見積書を意図せずに公表された取引先は、他社に単価を知られたことで、今後の営業活動に支障をきたす可能性があります。

適切な交渉方法は、他社の金額を口頭で大まかに伝える程度に留めることです。過度な値下げ要求も控えましょう。どの企業が競争相手であるかも、伏せておくことがマナーです。

注意点4:見積書の提出期限を設定する

見積書の提出期限は、比較検討に必要な期間から逆算して設定しましょう。すべての業者からの見積もりが揃わなければ公平な比較はできないため、統一した締切日の設定が必要です。ただし、あまりに短い納期は取引先の見積もり作成に支障をきたすため、最低でも1週間以上の期間を設けると良いでしょう。

選定結果は受注先だけでなく、失注先を含むすべての業者に連絡することが大切です。

失注業者への連絡では、

  • 見積もり作成への感謝

  • 選定結果

  • 失注理由

  • 今後の取引継続の意向

などを含めることが一般的です。

注意点5:予算・要望・仕様を伝える

自社にとって最適な見積もりを得るため、

  • 予算

  • 要望

  • 仕様

などの情報を明確に伝える必要があります。

曖昧な依頼内容では、取引先に無駄な手間をかけさせるだけでなく、期待していたものと異なる提案が届く可能性が高まるためです。見積もり依頼の前に、自社の希望条件を整理し、譲れない要件と調整可能な要素を区分しておくことが大切です。

また、保証内容やアフターサービス、導入後のサポート体制についても具体的な要求を示すことで、価格だけでなく総合的な価値を比較検討できるようになります。取引先間で情報格差が生じないよう、一律で同じ情報を共有することも重要なポイントです。

相見積もりをメールで依頼するときの例文

相見積もりを依頼する際には、見積依頼メールの書き方が重要です。見積依頼のポイントを押さえておけば、相見積もり依頼もスムーズに進みます。

以下に、実際に使える例文を紹介します。

-----

件名:見積書作成依頼について

株式会社△△
営業部 ◇◇様

平素よりお世話になっております。
このたび、当社では「〇〇システム」の導入を検討しており、下記条件で見積書の作成をお願いしたく連絡いたしました。

  • 商品名:〇〇システム(型番:△△)

  • 数量:〇〇台

  • 納入場所:弊社本社

  • 希望納期:〇年〇月〇日

  • 見積書提出期限:〇年〇月〇日

なお、本案件は複数の業者様に見積もりを依頼しております旨、あらかじめご了承ください。
ご提出いただいた見積書をもとに検討を進め、選定結果は〇月〇日までにご連絡いたします。

お忙しいところ恐縮ですが、ご対応のほどよろしくお願いいたします。

-----

このような構成により、業者側も競争環境を理解し、適切な価格での提案を行ってくれるでしょう。

効率的に相見積もりを行うための5つのステップ

ここでは『相見積もり 手順』を具体的に紹介します。正しい手順を踏めば、相見積もりの比較検討が効率化し、失敗を防げます。

  1. 発注条件と選定基準の明確化

  2. 見積もり依頼先業者の選定

  3. 見積もり依頼

  4. 見積もり結果の比較検討

  5. 契約先決定と結果通知

順番に見ていきましょう。

ステップ1:発注条件と選定基準の明確化

相見積もりを効率的に進めるため、まず社内で発注条件と業者選定の基準を明確に定める必要があります。

  • プロジェクトの目的

  • 必要な要件

  • 予算

  • 納期

などをリストアップしましょう。

とくに譲れない条件と調整可能な要素を明確に区分しておくと、後の比較検討がスムーズに進みます。

また、発注条件が曖昧なままでは、業者から提出される見積もりの内容にばらつきが生じてしまうため、

  • 製品の型番や仕様

  • 数量

  • 納品場所

  • 支払い条件

まで決定しておくことが重要です。

さらに、これらの条件を仕様書として文書化することで、見積もり依頼のときに業者が理解しやすい形で情報提供できるでしょう。

ステップ2:見積もり依頼先業者の選定

発注条件を整理したあとは、見積もりを依頼する取引先を選定します。後述しますが、過去の取引実績や専門分野なども考慮し、自社のニーズに最も適した候補を選びましょう。

ステップ3:見積もり依頼

選定したすべての取引先に対して、同一の条件で見積もりを依頼します。見積もり依頼書を作成して、前述したように、相見積もりであることや提出期限を記載して送付します。

ステップ4:見積もり結果の比較検討

全業者から見積書が揃ったら、金額だけでなく内容を総合的に比較検討します。見積書の内訳が明記されているか、納期や支払い条件、保証内容、アフターサービスなど、様々な要因を多角的に評価することが大切です。また、価格の安さだけで判断せず、品質とのバランスや長期的な取引関係も考慮に入れた選定が重要です。

ステップ5:契約先決定と結果通知

比較検討を経て最終的な契約先を決定したあとは、受注先だけでなく失注先を含むすべての業者に結果を連絡します。失注先への連絡では、見積もり作成への感謝の意を示し、選定結果と失注理由を簡潔に伝えるのが一般的なマナーです。このようなマナーを守ることで、将来的な取引機会を維持し、良好な関係を継続できるでしょう。

受注先との間では、見積もりに基づいた契約条件の交渉を行います。価格だけでなく、納期の短縮や支払い条件の改善なども含めて相談しましょう。ただし、過度な値下げ要求は控えましょう。

相見積もりの比較ポイント

相見積もりで大切なのは、価格だけでなく品質と信頼性を総合的に判断することです。単純に安い取引先を選ぶのではなく、自社の要求品質を満たしつつ適正価格で取引できるかどうかを見極める必要があります。さらに、納期や仕様についても詳細に確認しましょう。

価格が安くても納期が大幅に遅れたり、求める仕様を満たしていなければ、結果的に業務に支障をきたしてしまいます。多角的な視点から比較すると、最適な取引先を選定できるでしょう。

相見積もり後にメールで断る際の実際の例文

相見積もり後にお断りのメールを送る際は、相手との今後の関係性を考えながら、明確に断ることが大切です。

以下の文面を参考に作成しましょう。

-----

件名: 見積書のお礼と結果のご報告

本文:

〇〇株式会社

営業部 〇〇様

平素より格別のお引き立てをありがとうございます。

株式会社△△ 調達管理部の◇◇です。

この度は、貴重なお時間を割いて見積もりをご提示いただき、誠にありがとうございました。

社内において慎重に検討を重ねました結果、今回は他社からの調達が決定いたしました。

予算との折り合いがつかなかったことが、主な理由でございます。

お手数をおかけしたにもかかわらず、このような結果となり申し訳ございません。

また、機会がございましたら、ぜひお声がけさせていただきたく存じます。

-----

「予算の都合」や「納期の関係」など、自社の都合を理由として伝えると、相手に不快感を与えずに済みます。

相見積もり後に断る際の4つの注意点

相見積もり後に断る際の注意点として、以下の4点があげられます。

  • 契約先決定後の素早い連絡

  • 見積もり作成への感謝を示す

  • 曖昧な断り方

  • 関係性維持の配慮を示す

順番に見ていきましょう。

注意点1:契約先決定後の素早い連絡

契約先が決定したら、失注先に対して可能な限り早く断りの連絡を入れると良いでしょう。受注の可能性を考慮して、スケジュール調整や資材準備を進めている場合があるためです。断りの連絡を先延ばしにすると、相手の準備コストや機会損失が大きくなります。

気が進まない連絡ではありますが、責任をもって対応する必要があります。迅速な対応により、今後の取引関係にも悪影響を与えることなく、信頼関係を維持できるのです。

注意点2:見積もり作成への感謝を示す

見積もりは無料で提供されることが一般的ですが、取引先は相当な時間と労力を費やして作成しています。

  • 営業担当者の調整業務

  • 技術者による仕様検討

  • 管理部門での価格算出

など、多くの部署が関わるプロセスです。

そのため断りの連絡では、見積もり作成に対する感謝の気持ちを丁寧に伝えることが大切でしょう。感謝の表現は単なる社交辞令ではなく、ビジネスパートナーとしての敬意を示す行為です。

「貴重なお時間を割いて見積書を作成していただき、誠にありがとうございました」といった具体的な感謝の言葉を含めることで、相手に対する配慮が伝わります。また将来的に別の案件で取引する可能性もあるため、よい印象を残すことは今後の活動においても重要です。

注意点3:曖昧な断り方

お断りの連絡では、相手に誤解を与えないよう明確でわかりやすい表現を心がけましょう。「スケジュールが合えば」「予算が調整できれば」といった曖昧な表現は、相手に「条件次第では契約の可能性がある」という期待を抱かせてしまいます。結果として、しつこい営業や条件変更の提案を受ける原因となってしまうでしょう。

誤解を生まないためにも「見送らせていただくことになりました」など、定型的で明確な言葉を使用することです。また、クッション言葉として「誠に恐縮ですが」「心苦しいのですが」といった表現を前置きに使えば、丁寧さを保ちながらはっきりと断れ、双方にとって無駄な時間や労力を省けます。

注意点4:関係性維持の配慮を示す

お断りの連絡をする際は、今回のお話はお受けできないとしても「今後も良い関係を築いていきたい」という前向きな姿勢を伝えることが大切です。商取引の現場では、一度見送った相手企業とあらためて商談が生まれるケースが数多く見られます。

「今後ご縁がございましたら、何卒よろしくお願いいたします」「引き続きご交誼のほど、お願い申し上げます」などの締めくくりの表現を用いることで、お互いの関係を今後も大切にしていく意思を伝えられるでしょう。

まとめ

相見積もりを効率的に進めるには、複数サプライヤーへの依頼や比較を正確に管理することが欠かせません。直接材調達の領域では、見積査定システム「リーナー見積」を活用することで、候補選定から条件比較・交渉までを一元化でき、意思決定のスピードと透明性を高められます。

一方、間接材調達では、発注・納期・支払いまでの統合管理が重要です。購買管理システム「リーナー購買」を導入すれば、承認フローや監査対応を含めた調達プロセス全体の最適化が可能になります。

相見積もりや比較をスピーディに進めたいなら「リーナー見積」、発注から支払いまでを一元管理したいなら「リーナー購買」を活用することで、調達業務の透明性と効率化を同時に実現できます。

「リーナー見積」は、依頼から仕入先選定まで、見積プロセスをまるごとデジタル化。
自動蓄積される見積データで、原価低減と収益性向上に貢献します。

▶リーナー見積の詳細はこちら

「リーナー購買」は、見積から支払まで、あらゆる購買業務に対応。
購買業務のコストの適正化、ガバナンス強化、生産性向上を実現します。

▶リーナー購買の詳細はこちら

調達DXカンファレンスは、日本における調達DXの最新状況やリアルな事例紹介など、調達DXのトップランナーの皆様にご登壇いただき定期開催しています。
調達購買の取り組みを見直すヒントとして、ぜひご活用ください。

▶調達DXカンファレンスの詳細はこちら

reply

一覧に戻る