調達部門の意識と文化を変え、デジタル化の先の新たな価値創造を目指す。ハーモニック・ドライブ・システムズがLeaner見積を導入する理由

株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズは1970年に設立、産業用ロボットや半導体製造装置に組み込まれる「メカトロニクス製品」、「ハーモニックドライブ®」「アキュドライブ®」「ハーモニックプラネタリ®」など減速装置の製造、販売を行い、高い技術を強みとした商品を展開しています。

調達部門においては、調達技能や取引情報の属人化、取引に関する情報は紙や個人で管理していたため情報の共有と蓄積ができていないことが課題でした。組織のアナログ管理や属人化における課題解決に留まらず、調達部門としての新たな価値創造、当事者意識をもった業務を行う組織文化作りを目指し、Leaner見積の導入に至りました。

今回は、常務執行役員 サプライチェーン本部長 浅野様、サプライチェーン本部 資材・開発購買部長 鳥原GM、サプライチェーン本部 資材・開発購買部 購買マネージャー 二木様にLeaner見積の導入背景、今後の活用方法についてお話を伺いました。(以下、敬称略)


まずは、貴社の事業内容について教えてください。

鳥原:株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズは「精密制御分野における『トータル・モーション・コントロール』という価値の提供」を事業領域としています。ハーモニックドライブ®、アキュドライブ®、ハーモニックプラネタリ®といった高精度減速機に、モータ、センサなどを組み合わせたアクチュエータ、さらにはその性能を引き出すドライバ、コントローラ、その他システム要素を組み合わせた製品を提供しております。
当社の製品は高度なモーションコントロールや装置のコンパクト化、軽量化を求めるお客様から高い評価をいただいています。

サプライチェーン本部の中での調達部門の役割・ミッションについて教えてください。

浅野:調達部門のメインのミッションは大きく2つあり、1つはエンドユーザーの方の要望に応えるための安定供給を行うことと、もう1つは設定した原価の中で最適なQCDで調達をすることです。品質・納期やコストについては、目標の数値を定めており、達成に向かって日々活動しています。
他にも、戦略的な在庫管理を行ったり、物流の効率化も調達部門が担う業務です。会社全体からすると組織は小ぶりではありますが、非常に重要な役割を担っている部署となります。

日々の業務で感じられていた課題はございますか?

鳥原:業務の中で感じていた大きな課題は、調達活動に重要な情報の属人化アナログ管理です。具体的には、調達担当者の業務の多くを占めているのは、購買契約に関わる仕事なのですが、調達活動で重要な過去の交渉履歴やサプライヤー情報のデータは紙でファイルされていたり、担当者個人で把握、管理されているという状況でした。基幹システムを利用していますが、あくまで基幹システムの中には発注実績の一部のデータしか入らず、最適なサプライヤー選定のために必要な情報は個人管理になってしまっていました。

紙という形で情報は存在しているものの、活用されていないこと、また情報が属人化することで組織として情報の蓄積ができていないことは、長い目で見ると部署だけではなく、会社全体の大きな課題になりうると思い、改善が必要だと感じていました。

ー「Leaner見積」の導入を決定した背景をお教えください。

浅野:情報の属人化とアナログ管理に課題は感じていたものの、当時担当していた業務の範囲が広かったこともあり、すぐに必要であるとは感じてませんでした。しかし、情報収集としてLeaner見積について話を聞いているうちに、最適なQCDで調達を行うためには、サプライヤーを決定するまでのプロセスの情報をデータとして残し、アナログで人頼りなやり方を改善していくことが必要だと、改めて気づくことができました。

そこで、情報の属人化とアナログ管理の脱却に向けて、本格的にシステムやツールを探すに至るのですがLeaner見積を導入した一番の理由は今後の広がり、将来性です。
他のツールとも比較しましたが、他社のツールがすでに完成されたパッケージになっていて今後の機能改善が見込めないのに対し、Leaner見積は完成形ではなく、お客さんからの要望をもとに常にアップデートを続けているというシステム開発の姿勢が評価できました。
また、メールやエクセル、紙を使ってアナログに業務を行っていた部分で、かなりの業務改善ができる点を評価して今回の導入に至りました。

「Leaner見積」を活用して、今後実現していきたいことを教えてください。

浅野:調達部門のいろいろな業務のプロセスを見える化して、調達で重要な情報の蓄積と共有が誰でもできるようにしていきたいです。調達技能の向上はサプライヤーとのやりとりや経験によって向上していくものですが、とても時間がかかるものです。データ活用によってバイヤーの技能=(スキル)向上や業務の効率化を実現させたいと思っています。

世界的にもデジタル化の流れがあり、それ自体はとてもいいことだと思います。しかし、単に業務をデジタル化しただけでは物足りない。今の業務をデジタルに置き換えるだけではなく、デジタルによって新しい価値の創出、提供を目指しています。具体的にはツールの活用で事務や情報収集、会議の時間を削減し、その分増えた時間でサプライヤーと対面でしっかりとお話する時間を増やす。対面でないと分からない顔色や表情、訪問しないと分からない情報も多いので、価値のあるアナログな世界を残して、サプライヤーとの関係性構築に業務の比重を高めていきたいです。

二木:業務の属人化の部分では、Leaner見積で業務のやり方を標準化し、誰でも同じ情報をもとに、同じやり方で業務を進めることができるようにしたいです。今までは、先輩から後輩へ口頭で情報や業務を教えている状況で、技術の伝承の仕組みができておらず、結果的に人に仕事が依存してしまっている状況でした。
今の組織の規模だから今のやり方が成り立っていますが、今後組織の拡大において、人の入れ替えがあっても、きちんと技術を習得できる仕組みを作りたいです。単なる作業ツールではなく、いかに調達業務のために必要なデータを蓄積し、活用していくか、が重要だと思います。

 鳥原:Leaner見積の導入は効率化、属人化の課題解消に加え、私が1番に考えていることは「仕事のやり方は変えられる」と部員1人1人に認識してもらうことだと思っています。今までのアナログなやり方を続けていても、なかなか業務の改善に部員の意識が向かないと思います。Leaner見積を導入して、デジタルで調達業務を行うことを当たり前にし、部員の意識を変えていくことが一番の期待値です。

二木:これまでは今までの仕事のやり方を是として捉えており、なかなか改善ができていませんでした。今回、Leaner見積を導入し「業務を変えることで社員が仕事のやり方を変えていけるんだ」と認識できたターニングポイントになったのではないかと思います。

ハーモニック・ドライブ・システムズの調達部門として、今後目指していく姿についてお聞かせください。

浅野:以前は在庫をもつことが悪だった時代がありましたが、今は逆転しているように、社会情勢や経済状況、地学的なリスクによってサプライチェーンの状況は刻々と変わっていきます。このような情勢変化が激しい時代でも最適な調達方法を見極め、柔軟な対応ができる調達部門になっていきたいと考えています。

鳥原:誰かに依頼されて業務を行うのではなく、自ら主導して仕事をしていく文化を作っていきたいです。現在は、今発注しているものの分析や発生している問題解決など緊急性、重要性が高い仕事に業務が集中しています。

今後は問題が発生してから手を打つのではなく、潜在的な課題を見つけて自ら取り組んでいくような、緊急度は高くないが、重要な仕事に注力できる働き方へのシフトが重要です。また、知識や見聞を広げるために調達している設備や金型、素材について自ら関心をもち、学ぶこともとても大事です。これらを実現するための時間を捻出するツールとしても「Leaner見積」を活用し、組織文化の改革にも取り組みたいと考えています。

本日はありがとうございました!

会社概要

  • 製造
  • 1000名以上
社名
株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズ
設立
1970年10月
従業員数
連結 1,104名/単体406名 (2021年3月31日現在)
事業内容
産業用ロボットや半導体製造装置に組み込まれる「メカトロニクス製品」及び以下ブランドの減速装置の製造、販売
ホームページ
https://www.hds.co.jp/

TOPICS

  • 業務のプロセスを見える化して、調達で重要な情報の蓄積と共有が誰でもできるように
  • データ活用によってバイヤーの技術向上や業務の効率化を実現
  • Leaner 見積で作業時間を減らし、浮いた時間をサプライヤーとの関係性構築に業務の比重を高める

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